機械式ならではの音

機械式時計はたくさんの部品からできている

機械式時計は、ゼンマイを動力としている時計です。そして、その中には、数日に一度リューズを巻かなければならない手巻きタイプと、腕の動きによって自動的にゼンマイが巻き上げられる自動巻きタイプの二種類があります。機械式時計は基本的に、巻き上げられたゼンマイが戻ろうとする力が、4つの歯車から構成されている輪列機構に順番に伝わっていき、針が動く仕組みになっています。まずは香箱車と呼ばれる1番歯車が動き、1番歯車と噛み合っている2番歯車を回し、次に3番歯車が回りはじめ、さらにそれは4番歯車に伝わっていきます。ここで生まれたエネルギーは、さらに次の歯車を経由し調速機、脱進機機構へと流れていき、ようやく正確に時が刻めるようになっているのです。

機械式時計ならではの音とは

1960年代からは、正確で扱いやすいクォーツ時計が登場したにも関わらず、機械式時計は依然として高い人気を保っています。その理由は、数百以上とも言われる、とてもたくさんある部品が複雑に組み合わさってできている機構の美しさと、そこから奏でられる音にあります。クォーツ時計の場合は、チッチッと規則正しく1秒単位で刻まれる音が聞こえてきますが、機械式時計の場合はもっと複雑な音が聞こえてきます。たくさの部品からできている機構が複雑に動いているため、チチチチと、とてもペースの速い音が奏でられています。この、一定の速度で刻み続けるペースの速い音こそが、複雑で繊細な時計の雰囲気をつくりだし、機械式時計ならではの魅力を感じることができるのです。